おはようございます。目黒区の司法書士増田朝子です。

 

もともと本はなんでも好きなのですが、昨年開業してから業務や勉強に追われて、

専門書ばかり開いていて、小説などを読む心の余裕がありませんでした。

 

でも、ちょっとしたきっかけで俳句の会に参加するようになり、改めて文字のもつ力の凄さを感じるようになりました。

美しい文章は、本当に力があります。時には癒しを与えてくれます。。。

 

これまで、仕事で心がしんどいときは飲(呑!)食に走っていましたが、暴飲暴食は体に悪いし、心も満たされません。

そんなことより、やっぱり本に戻ってみようと思い、最近は色んなジャンルの本を読むようになりましたが、

その中ですっと気持ちの切り替えを与えてくれた本(小説)があります。

 

マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』(著、古内一絵)

 

物語の舞台は都内の下町の一軒家。「品格のあるドラァグクイーン」のシャールさんが本業のダンスファッションのお店で、時折営まれる夜食カフェに集まる人々が、

シャールさんが作る滋味あふれる料理(マクロビ中心)によって、再生されていく物語です。

 

マカン・マランとはインドネシア語で夜食の意味です。

 

ドラァグクイーンという言葉は今回初めて知りました。一般的にはゲイとかおかまとも言われている人々の女装家のことのようです。

ただ、女装といっても普通の女性的な恰好というより、派手なメイクをして煌びやかなドレスやカツラを纏うといった、かなり女性を強調した女装をするようです。

調べたら、日本で有名なドラァグクイーンといったら、エスムラルダさんとか、ブルボンヌさんがいらっしゃいます。

マツコ・デラックスさんもこの分類みたいです。

 

本の説明に戻りますが、シャールさんは、もともとはイケメンの中年男性で、人望も厚い一流の証券マンでした。

しかし大病を患ったことをきっかけに、残りの人生を自らに正直に生きるために、それまでの輝かしいキャリアや家族や友をを捨てて

ドラァグクイーンとして生きることを選びました。すらっとした細見の大男なのですが、お店ではピンクのカツラをかぶり、きらびやかなドレスで身を包んでいます。

 

シャールさんは、病と向き合いながら生活していくうちに、心と体に優しいレシピを身につけて、

本当に心が弱った人にそっと優しい料理を提供し、何気ない会話で気づきを与えてくれます。

 

最初はシャールさんのド派手な姿におっかなびっくりだった人々も次第にその本来の魅力にひきつけられて

癒しを求めて夜食カフェに集まって、みな心安らかな静かな時間を過ごすようになります。

癒されていく人々の物語が、いくつかの短編として一冊の本に収録されています。

 

個々のし好はそれぞれなので、特に見た目って本当にあまり意味を持たないのかもしれませんね。。。

 

こんな隠れ家カフェがあったら私も行きたい!

読んでると、本当に心が癒される素敵な本です。すでに続編も2冊出ており、そちらもお勧めです。

 

 

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