目黒区の司法書士の増田朝子です。
急に春めいてきて、毎日ベランダで育てている草花の変化が楽しくなってきました。
さて、今日は読書感想です。
以前から相続などのご相談を頂いた際、ご依頼人から余談的に「実は私の40台の娘が学校卒業後ずっと自宅に引きこもっていて・・・」
と、お子様がひきこもりであるというお話を聞くことありました。
ただ、具体的なご相談として受けたわけではなかったので、
私自身このひきこもりという状態の方について深く考える機会はなかったのですが、
とあることをきっかけに、関係する本を読んでみようという気持ちになりました。
何冊か読んだ本のうち、印象的だったのは「高齢化するひきこもりのサバイバルプラン」(畠中雅子さん著)という本でした。
この本はひきこもり状態がこのまま続くことを前提として、
親としてどうやってこの引きこもっている子供の生活を守っていくかということを
考えた具体的なライフプランの立て方が紹介されています。
ひきこもりの子供が変わることを期待するのではなく、変わらない状態を受け止める・・・
親にとっては大変辛い現実を受け止めることになりますが、この現実を受け止めることが
最悪の状況に備えるための第一歩なのだと思いました。
実は、ひきこもっている子供を抱えている家庭ほど、
将来の見通しが立てづらいとお考えになっている傾向にあるようです。
しかしこの本ではそのような家庭こそ危機意識をもって
しっかりとしたライフプランを立てる必要性が述べられています。
親御さんの資産をひきこもりのお子様に集中させていくことになれば、
他のお子様との利益との調整も必要になります。ご家族の皆様の理解を得ながら進めて
いくことが、残されるひきこもりのお子様が安心して生き延びることに繋がるのだと思います。
私ももっとこの分野に繋がる知識を得て、このような相続対策についても、お手伝いができたらと思っています。