おはようございます。目黒区の司法書士増田朝子です。
昨日ご紹介した『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』や、以前ご紹介した『これからの遺産承継を考える』を読んで、
LGBTの方々のことについて考えました。
LGBTとは、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの頭文字を取った略で、
性的マイノリティの人々をあらわす言葉です。
2015年に「電通ダイバーシティ・ラボ」が行った調査によると、
日本のLGBT層は人口の約8%、つまり13人に一人はいるとのことです。
予想以上に多いと思いました。
今後この方々の権利擁護についてもどんどん重要性が高まってくるんだなあと思いながら、読んだのが下記の本です。
『同性パートナーシップ証明、はじまりました』(著 エスムラルダ KIRA)
同性同士のパートナーシップ証明書を発行する先駆けとなったのは、渋谷区と世田谷区です。
この本は、その渋谷区と世田谷区でのパートナーシップ証明書(正確には世田谷区は証明書ではないですが)
の発行に至る成り立ちのついての物語と、具体的な発行手続きについての両面が詳細に記載されています。
ごく簡単ですが、渋谷区と世田谷区での違いは、
渋谷区の方が公正証書等を付けて申請書を提出して「パートナーシップ証明書」が発行されるのに対し、
世田谷区では申請書のみ提出すれば、「パートナーシップ宣誓供述受領証」を発行されるということです。こちらは婚姻届け並みに簡易です。
また、発行の根拠は、渋谷区は条例、世田谷区は要綱(条例以下)です。
どちらも、法律上の効果ではありませんが、証明書等が発行されたことに伴い、携帯3社で家族割が使えたり、生命保険の受取人になれたり等々と、
少しづつですが、効果が広まっていっているようです。
著者は有名なドラァグクイーンのエスムラルダさん。およびKIRAさん。
KIRAさんはなんと司法書士でした!東京都在住の方のようです(詳しいことは明かされていません)。
申請に関する手続きについてはKARAさんが詳細に説明されていますので、実務にも使えそうな内容でした。