おはようございます。目黒区の司法書士・行政書士の増田朝子です。

 

東京都では、マンションの適正な管理の促進に向けた制度の条例化についての動きがあります。

背景には、もっかマンションの老朽化と居住者の高齢化という「二つの老い」が進行中で、このまま状況を放置すれば、管理不全に陥るマンションが増加し、居住環境、防災や防犯等の地域の生活環境や市街地環境にも影響を及ぼすのではないかという懸念があります。

 

そこで東京都では、以下の3つの柱で構成された制度が検討されています。

 

(制度の内容)

1.都や管理組合、事業者等の責務・役割の明確化
都をはじめ、マンションの管理の主体である管理組合や、関係事業者等の責務・役割を明確にします。

2.管理組合による管理状況の届出(管理状況届出制度)
マンションの管理組合は、管理状況の届出を行います。

3.管理状況に応じた助言・支援等の実施
行政は、届出によって把握した管理状況に応じて、助言・支援等を行います。

 

詳しくはこちら(意見募集は終了しています)↓

「東京におけるマンションの適正な管理の促進に向けた制度案の概要」への意見の募集について 東京都都市整備局

 

ポイントは、一定規模、一定年数を経たマンションの管理組合に、行政への管理状況の届出書の提出を義務付けるようになることです。

 

なお、東京23区のうち豊島区では、既に5年も前からマンションの管理届出制度が導入されています。

このほか、墨田区と板橋区の2区が、昨年導入済みで、都内ではこの3区のみが届出制を条例化して導入しているとのこと。

東京都の条例化の動きは、この後追いということになります。

 

じつは、このマンション管理制度との関係でクローズアップされているのが、マンション管理士という資格です。

マンション管理士とは、専門知識をもってマンション管理組合の運営、大規模修繕等を含む建物構造上の技術的問題、その他マンションの維持・管理に関して、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者などの相談に応じ、適切な助言や指導、援助等のコンサルティング業務を行う【国家資格】です。

 

マンション管理士は、上記の東京都での条例化のあかつきには、管理対象マンションの管理組合への専門家派遣・専門家相談の主体となっていきそうです。

東京都行政書士会では、今後会員向けに資格取得についての説明会(研修会)が予定されています。

 

今後老朽化マンションについての相談も増えると思うと、注目してもいい資格かもしれません。

 

マンション管理士とは (公益財団法人 マンション管理センター)

 

ただ、調べたら昨年の合格率等は以下のとおりで、かなりの難関でした。

受験者数 12,389名
受験率 87.1%
合格者数 975名
合格率 7.9%

 

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