目黒区の司法書士の増田朝子です。

 

先日、合同会社の設立の登記のご依頼を頂きました。今回のご依頼内容は、以下のような感じでした。

(有限責任)社員 8名(うち 業務執行社員が6名、うち代表社員が2名)

 

合同会社では、株式会社と異なり所有と経営が分離していないのが原則ですが、

定款で定めることにより、株主のような業務に携わらず出資のみの限度で責任を負う社員を定めることができます。

上記の例では2名がそのような社員となります。

 

また、定款の内容によっては株式会社より議決権や利益配分などについて柔軟な会社運営が可能な上、

役員に任期がない、決算公告の義務がないなど運営用のコスト面が株式会社に比べて非常に有利です。

設立の登記費用も6万円と、15万円かかる株式会社に比べて安いですよね。設立時の定款の認証も不要です。

 

認知度では株式会社に劣ると言われている合同会社ですが、たとえば個人事業主が法人成する場合など

小規模な会社形態としては、コストを抑えられて、より会社の実態に合った経営ができるなあと改めて感じたのでした。

出資持分は原則は相続されません。

 

最近では認知度も上がってきている気がしますし、小規模な会社だとあえて考え抜いて?!合同会社を選択したのかと思うと

個人的にはスマートにさえ感じます。なお、大企業でも合同会社は沢山あります(Appleやアマゾンといった超有名海外企業の日本法人や西友など)。

 

ところで今回の設立登記の際に、一つ改めて不思議に感じたのは、

合同会社では登記簿にも記載される業務執行社員の本人確認書類の法務局への提出が義務づけられていないことです。

理由としては、合同会社においては、人的信頼関係をもって一定程度担保されているのであるからとのことでした。

株式会社の取締役・監査役等の役員には本人確認書類の提出が義務付けられてたのと大きな違いです。

 

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