おはようございます。目黒区の司法書士・行政書士の増田朝子です。

相続放棄のご依頼をいただきました。ネットで検索して近かった当事務所にお電話をしてくださったとのことです。

このように、たまに相続放棄のご依頼をいただきますが、相続放棄をしたい理由のほとんどが被相続人に債務(未払い費用、借金等)があることです。

被相続人と相続人が夫婦や親子のようなご関係にある場合、ご依頼人は被相続人の債務の事情についてよく分かっていることが多いのですが、兄弟姉妹のような関係の場合はちょっと違います。法律に詳しくない場合は、そもそもきょうだいである被相続人が死亡したことで、ご自身が相続人となったことが分かっていない方も多くいらっしゃいます。

ある日突然、ご自宅に債権者から通知が届き、被相続人には債務があり、自らがその債務を負担しなければならない相続人であることを初めて知らされた。被相続人の死亡からすでに何年も経過していて、熟慮期間の3か月はとっくに過ぎている。もしかしたら自分はもう債務を支払わなければいけないのか。相続放棄はできるのだろうか。。。大変困って慌てた様子で事務所にお問合せをいただくことがあります。

このように熟慮期間の3か月経過後の相続放棄の申述ですが、上記のようなケースでは家裁で放棄の申述が認められることがほとんどだと思います。

先日東京家裁の裁判官が講師の研修を受けましたが、家裁は「相続放棄申述受理のための要件の欠陥が明白な場合のみ申述を却下すべきであり、それ以外は申述を受理する」という決定例が少なくないとのことでした。また、平成29年の家事審判において相続放棄の申述が認容されたのはなんと約98%との話でした。

多少難しく思えるケースであっても、あきらめないでまずはご相談いただいて、相続放棄の申述はしてみてもいいと思います。

ただし一つ注意しなければならないのは、相続放棄の受理がされても、相続放棄の効果は絶対ではないということです。これは相続放棄はその受理が適法であることについて既判力がないからです。

家庭裁判所で相続放棄が認容されても、民事訴訟において相続放棄の効力が争われることがあります。

 

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